栃木県では、今後増大が見込まれる森林整備に伴い、担い手となる林業人材が必要となること、また本県の林業を成長産業として発展させていくためには、幅広い知識と技能を持った林業人材を総合的に確保・育成していく必要があることから、令和3(2021)年1月に
「栃木県林業人材確保・育成方針」を策定しました。
この方針に基づき、新たな林業経営に対応できる人材の確保・育成を図るため、栃木県林業人材確保・育成システムを構築し、この新たなシステムの中核として「栃木県林業大学校」を整備して林業の担い手を確保・育成していくこととしました。
森林・林業・木材産業に関する幅広い知識と専門的な技術を備え、高い志を持って、これからの林業をリードする人材を育成し、栃木県の林業・木材産業の成長産業化に寄与します。
就業希望者から林業経営者までの多様な人材を育成するため、未就業者向けの3課程と就業者向けの5課程、合計8課程の編成となっています。詳しくは
「課程一覧」をご覧ください。
〈未就業者向け〉
①ビギナー研修課程
②就業前長期課程
③就業前単科研修課程[初級]
〈就業者向け〉
①就業後基礎研修課程[初級]
②就業後スキルアップ研修課程[中級]
③就業後スキルアップ研修課程[上級]
④現場指導者養成研修課程
⑤林業経営者育成研修課程
本校では林業において即戦力となる人材の育成を目的に、実習重視のカリキュラムで学ぶことができるほか、栃木県の試験研究機関である「栃木県林業センター」と併設しているため、試験研究施設の見学や研究員との交流などを通じて先端技術に触れていただき、森林・林業・木材産業に関する総合的な知見を得ることができます。
木材研究施設(林業センター)
エリートツリー採種園(林業センター)
林業経営体・機械メーカー、県内大学、国機関など、林業業界から広く講師の協力をいただき、多様な授業を受けることができます。現場実習は、県内各地の林業経営体施業地に加え、栃木県21世紀林業創造の森(鹿沼市)、高原県有林(矢板市・塩谷町)、国有林、宇都宮大学附属演習林など、産官学が連携した豊富な研修フィールドを使用します。
造林実習(林業経営体施業地)
簡易架線集材装置運転特別教育(21世紀林業創造の森)
学生の学び舎となる研修・研究棟、全天候型実習棟、林業機械整備棟は、本校開校に合わせて林業・木材産業の資源や技術を駆使したシンボリックな木造として整備しました。これらの建物は、最先端の木造建築として多種多様な架構を用いるなど建物自体が教材として使用できるほか、木材の持っている調温・調湿機能、軟らかい触感、リラックスできる木の香など、五感で木の良さを感じながら学ぶことができます。なお、本校の構造材は全て栃木県産木材を使用しています。
【研修・研究棟】
【全天候型実習棟】